昨年も2月に行われた「Search Engine Strategies London(以下SES London)」ですが、今年は2/21~2/25に行われました。
SESとは、本家サイト(http://www.searchenginestrategies.com/london/)から抜粋しますと
SES London is the leading search marketing conference in Europe and continues to get bigger and better year-on- year. Bringing together the industry’s brightest minds and most seasoned practitioners, it truly is a wealth of search and online marketing nuggets.
ということで、年々大きくなっているヨーロッパで最大のオンラインマーケティング・サーチマーケティングのカンファレンスです。
いつか参加してみたいのですが語学力などもろもろの問題があり…様々なブログでの情報が頼りです。
それはさておき今回は、SES London 2011のいくつかのセッションについてライブブロギングを行ってくれている「SEO Chicks | The SEO Blog with Attitude」から、気になった部分をピックアップしていきたいと思います。
※2/28追記:不明部分を以下の記事から補足しました。
Meaningful SEO Metrics: Going Beyond the Numbers – SES London 2011 (#SESUK) – Analytics, Events, Search Engine Strategies – State of Search
Meaningful SEO Metrics
まずは「Meaningful SEO Metrics」、SEOを行う際に注目すべき指標についてのセッション。
PageRankや順位、インデックスされたページ数などのよく使われる指標ではなく、こういったものを見ていかないと行けないよという内容です。
気になった点をピックアップします。[元記事はこちら]
SEOを行う際の指標について、
Objectives, looking at what constitutes success can differ. SEO professionals can tend to be metric obsessed or rank obsessed, wereas from a client perspective leads and conversions are what matters.
まず基本的な方向性として、指標は「何を以て成功とするか」によって異なる。SEOにプロは順位に気を引かれることが多いだろうが、顧客としては見込み客や実際のコンバージョンが問題になってくる。
SEOにしても一般のマーケティングにしても、何かを達成するための手段に過ぎません。
その達成すべき目標によって指標は変わります。PVや平均滞在時間や直帰率を見ていれば何でも判断できるわけでは無い、ということですね。
そこで、大枠として「4R」というものが。
Four Rs – ROI, Response, Reach and Reason
「ROI(Return On Investment)」「Response」「Reach」「Reason」
Can our data and campaign meet/answer these criteria? How and why?4つのR。
それら4つのRに対しての判断基準として役立つような指標を設定しなければいけない。
4つのRとして、
- 「ROI(Return On Investment)」:、投資対効果。どのくらいの見込み客や顧客を生み出せたか
- 「Response」:どのくらい反応を得ることができたか、どのくらいトラフィックを生み出せたか
- 「Reach」:どのくらい露出できたか
- 「Reason」:なぜ自分たちの商品・製品が選ばれているのかについて,その理由が分かったか
があげられています。
そしてその判断を下すために必要な指標を考えて、それをチェックできるように解析ツールをセッティングしてから、トライを始めないと、最悪時間とお金の無駄使いになってしまうことがある、とのことです。
※このあたりはPDFガイドブックでも書いておりますので、よろしければご覧ください。
(→「【無料】初心者むけウェブ解析ガイドブックをリリース – 『WEB戦略らうんどなっぷ』」)
Halo Effect
Look at share of voice, not just primary keywords but whole market sector. Raven or Advanced Web Ranking tools can provide good data here.光背効果(ハロー効果)
主要キーワードだけで判断しないこと、市場全体を見ること。RavenToolやAdvancedWebRankingToolは良いデータを出してくれる(使ったことが無いので詳細不明)
イマイチつかみ切れていないのですが、ただキーワードごとの反応を見るだけで判断するのでは無く、もっとマーケティングという大きいくくりから俯瞰して、その上で戦術や戦略が合っていたかどうかを判断すべし、ということではないかと思います。
SEOということで検索エンジンからの流入キーワードごとの平均PVや平均滞在時間、コンバージョンレート(CR)で、どの方向性が正しいのか判断してしまうのではなく、他のチャンネルでの動きも見ましょうと。
例えば実際のお客さんの生の声であったり、他のリアルでのチャンネルの声だったりを合わせて考えていかないと、間接効果やサポートチャンネルの存在を見つけることができないですよ、ということかと思いました。
データを人に見せるときの5つのポイント
続いて、SiteLogic社のMatt Bailey氏が話しだしますが、ここで「データを人に見せるときの5つのポイント」が出てきます。それは
- 多変量・多変数を解析しているか
- 比較しているか
- 因果関係を示しているか
- いくつかの異なった切り口で見せているか
- 費用などお金を絡ませているか
私の解釈ですが、データのポイント数を増やすこと(多変数)、それに何かの意味を示すために分かりやすくする早道は、他のデータと比較して基準を作ってあげることです(比較しているか)、そして、調査からは「○○○○だったから、××××だったと思われる(だからこうしよう)」というネクストアクションが分からないと、自己満足になってしまいます(因果関係、切り口)、そして企業ならお金の話を絡ませると、分かりやすくなります。
(ライブブロギングは、まとまっていないかつ行間が分からないのがつらいところではありますね…)
石器時代の「アクセス解析」
また、陥ってはいけないことを「石器時代の解析」と呼んでいまして、具体的には
- ページビューで判断
- ヒット数で判断
- 検索エンジンの表示順位で判断
です。今はこれだけで判断していることは無いと思いますが、黎明期はこれがメインでしたね…(^-^;
オフライントラッキング
「Adlisight」など、最近は粒度の細かい分析のできるコールセンター向けのツールが出てきている、こういったものを使ってネット上以外の顧客の声を分析するのが有効とのこと。(State of Searchから追記)
終わりに
「Meaningful SEO Metrics – Going Beyond the Numbers」セッションについては以上です。それ以外にも情報がありますのでぜひ「元記事」をご覧ください。
サーチエンジンマーケティングは、数字との戦いではあるのですが数字だけで終わるものもないですよね。
数字だけに没頭せずに、いかにリアルな舞台に意識を持って行けるかどうか、それが成功への道では無いかと改めて思いました。
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