昨年末、SEO界隈ではいろいろと動きがありました。
その中で最も大きい物の1つが「自分のサイト以外のバックリンク調査が、検索エンジン経由で事実上できなくなった(正確にはもうすぐ、なる)」ことです。
そこで、その解決策として有力であるサービスの1つ「SEOmoz」について、その使い方を、その真骨頂とも言えるAPIの面からまとめてみました。
APIを使うといったいどんなことができるのか、どのような情報を知ることができるのかについて知りたい方はぜひご覧下さい。
今回は、SEOmozの最もオススメの使い方である「API」についての記事です。
SEOmozって何?という方はまずこちらの記事をご覧下さい。「SEOmoz linkscape API解説~はじめに~」
目次
最も簡単な使い方
最も簡単な使い方は「Open Site Explorer」をWEB上から使うことです。ここにURLを入れるだけで、リンク元のサイトやそのアンカーテキスト、さらには色々な情報を得ることができます。
恐らく実際に使ってもらうのが一番早いと思いますので、是非使って見て下さい。
お勧めはAPIを使うこと
しかし、SEOmozの真骨頂はWEB上からの利用ではなく、API経由での利用です。
API経由というと、プログラミングが必要か…と言うことで敬遠する方もいるかもしれませんが、単純にある書式のURLを叩けば、JSONというテキストでも読める形式で結果が返ってくるという物なので、極端な話、意味が分かればブラウザでも読めるほどシンプルです。
例えばphpだと、以下のようなコードで結果を得ることができます。(抜粋しています)
$smoz_url = 【調査したいURL】 ;
$smoz_url = rawurlencode($smoz_url) ;
$smoz_json = file_get_contents(build_query($smoz_url)); // 色々整形する関数を別途定義
$smoz_data = json_decode($smoz_json); //JSON形式で返ってきたデータを扱いやすいように
$smoz_external_links = $smoz_data->{'ueid'}; // 外部リンクを抜き出し
$smoz_links = $smoz_data->{'uid'}; //総リンク数を抜き出し
$smoz_pageauthority = round($smoz_data->{'upa'}); //Page Autorityを抜き出し
$smoz_domainauthority = round($smoz_data->{'pda'}); //Domain Autorityを抜き出し
JSON形式については「[鏡] 入門 JSON — 戯れ言++」さんが分かりやすいかなと思います。
APIでどんなことができるのか
では実際どんなことができるのかですが、「SEOmoz Free API」からたどれるページに記載があります。
そこで、まだ日本語訳が見当たらないので、できることがなんなのかについて簡単にまとめていきたいと思います。
※「Free版のAPI」を使うことを前提とします。最低月500ドルからの「Site Intelligence API」については後日にしようと思います。
FreeAPIで分かることの概要
SEOmoz特有の指標であるmozRankやPageAutorityなどについては「SEOmozのLinkscape関連メモ[PageAuthority , DomainAuthority , MozRank..] 」もごらん下さい。
- Domain Authority
- Page Autority
- リンクされている上位1000サイトのリスト
- mozRank , TrusRank
- nofollowなどを除いた、リンクジュースを流してくれているリンクの数
- サブドメインのmozRank
- 総バックリンク数(nofollowやらリダイレクトやら、サイト内やら全部含む)
- 上位3サイトのアンカーリンクテキスト
- リンクしてくれているドメインの中で、Autorityが高い3ドメイン
利用時に注意すること
- SEOmozからのデータであると明記して、リンクを張っていないといけません
- データは、そのデータを元に独自の味付けなどをして出すことはできません。あくまでmodifyしない状態でださないといけません
- リクエストは120秒間に360回まで(以外とやり方によっては足りません)「※詳細:The SEOmoz API / Rate Limiting」
API一覧
1.URL-Metrics
あるURLに対して得ることができる情報です。
例えば「http://www.yahoo.co.jp/index.htmについて」以下の情報を得ることができます。
ある特定のサイトについてSEOmoz的にそれがどれくらいのレベルなのかを、大きく知る際に使います。
特に、意味のある(リンク資源を流してくれる)サイトを抜き出せるのが、強みですね。Yahoo!SiteExplorerやlinkコマンドでは、内部リンクなのかそうでないか位しか判別できませんでした。
項目(原文) | 項目 | 詳細 |
---|---|---|
Title | タイトル | ページのタイトル |
URL | URL | そのページのURL |
External Links | 外部リンク数(nofollow除く) | リンクジュースを流してくれる、意味のあるリンクの本数 |
Links | リンク数 | 十把一絡げなリンクの本数(nofollowやリダイレクト、内部リンクなどもろもろ) |
mozRank | mozRank | SEOmozが提供しているPageRankのようなもの。10点評価。GoogleのPageRankより少し多めの数字である。Googleの検索結果と相関が取れるように常にチューンしているらしい。 |
Subdomain mozRank | サブドメインのmozRank | そのURLのサブドメインのmozRank |
HTTP Status Code | HTTPステータスコード | そのサイトが返してきたステータスコード。200OKであったり、404NotFoundだったりと。 |
Page Authority | ページの信頼度 | SEOmoz独自の指標で、そのページに対する信頼度。主に信頼度の高いドメインからリンクをもらうことで上がっていく。 |
Domain Authority | ドメインの信頼度 | ドメイン全体での信頼度。 |
2.Link-API
あるサイトに貼られたリンクについての情報を得ることができます。競合調査としては重要な物です。一部先ほどのURL-Metricsとかぶる結果を返す物もあります。
具体的には、6種類のScopeと5種類のfilterのかけ算で、リンクの本数などの情報を得ることができます。
- Scope:
「あるページに対してリンクを張っているページ(page_to_page)」
「あるページに対してリンクを張っているサブドメイン(page_to_subdomain)」
「あるページに対してリンクを張っているドメイン(page_to_domain)」
「あるドメインに対してリンクを張っているページ(domain_to_page)」
「あるドメインに対してリンクを張っているサブドメイン(domain_to_subdomain)」
「あるドメインに対してリンクを張っているドメイン(domain_to_domain)」 - Fileter:
「内部リンク(Internal)」
「外部リンク(External)」
「Nofollow」
「Follow」
「301Redirect」
この組み合わせを指定して、リンクの本数を調べることができます。
3.Anchor Text API
あるサイトに貼られているリンクのアンカーテキストについて、その情報を返します。
ここでは、
- 特定のキーワードであったりキーフレーズに関して、どれくらいの本数のリンクが張られているのか
- それらの総mozRankはどれくらいか(内部と外部に分けて調べられる)
- 最大3つの実際のキーワードないしキーフレーズ
などを知ることができます。
三つ目をmozRankなどでソートした結果と、狙っているキーワードでのmozRankの総量で、あるキーワードに関するSEOでの勝ちやすさが見えてくると思います。
そういった意味で、このAPIはとても有用です。
また、このAPIも2つ目のLin-APIと同様に、
- 「あるドメインに対する検索フレーズ(phrase_to_domain)」
- 「あるサブドメインに対する検索フレーズ(phrase_to_subdomain)」
- 「あるページに対する検索フレーズ(phrase_to_page)」
- 「あるドメインに対する検索ワード(term_to_domain)」
- 「あるサブドメインに対する検索ワード(term_to_subdomain)
- 「あるページに対する検索ワード(term_to_page)」
で、フィルタリングを行うことができます。個別ページを評価する今のGoogleの傾向を考えると、ページを基準に考えるのがいいです。
終わりに
以上3つのAPI
- URL-Metrics API
- Link API
- Anchor Text API
が、Freeプランで利用できるAPIです。これだけでもかなり有用な情報が得られると思います。
ぜひ使ってみて下さい。オススメです。
ちなみに、このAPIと、Yahoo!Japanの検索APIを組み合わせて作った競合調査ツールがこれです。
プログラム独学件苦手な私でも、何とかなりました(^-^)
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