Search Engine Landのレポートによると、2012年第一四半期において、PPC広告のCPC(クリック単価)が、「Googleでは引き続き減少」「Yahoo/Bingでは上昇」しているようです。
また、クリック数については、Googleは昨年第4四半期から21%上昇、対してYahoo!Bingは1%の減少となっており、両者の広告効果の差が注目されています。
単純にこのデータから何かということではありませんが、海外のPPC関連トレンドとして、ご紹介します。
AdobeのEfficient Frontierが出した調査結果が以下のグラフです。
元記事はこちら:「Reports: Google CPCs Continue To Decline And Yahoo/Bing’s Rise While Spend Overall Grows In Q1」
このグラフは、2011年の第一四半期の数字を100として、それぞれの期ごとの
- Google(青)とYahoo!/Bing(グレー) それぞれについて
- CPC(クリック単価)とClick(クリック数)を比較
したものです。
この結果を見ると
- Google(要はAdwords)は、クリック単価は年々減少している。1年前の95%に。
- Yahoo! / Bing 広告のクリック単価は、116%に増えている
- Googleのクリック数合計は121%に増えている
- Yahoo! / Bing 広告のクリック数合計は99%と、ほぼ横ばい、ただそれまでは89%などだったので、増えてはいる。
ということが、単純に数字から読み取れます。
クリック数について
Adwordsを中心としたGoogleの広告シェアは、クリック数の増加率から見ても、順調に増えていると言ってよさそうです。
クリック数の数字なので、クライアントの数が変わらなくとも、各クライアントの出稿数などが増えれば、クリック数自体は増えていってしまいますが、21%の伸びということは、シェア自体も増えていると考えるのが自然かなと思います。
それに対してYahoo! / Bing 陣営は、そもそもの検索エンジンのシェアの問題も絡んでくると思いますが、ほぼ横ばい状態です。厳しい状態ですね。
クリック単価(CPC)について
クリック単価の変化については、さまざまな要因が絡んでくるので、一概に言えませんが、GoogleのCPCがこれだけ下がり続けているのは、Adwords自体の性能が上がってきたのではないかと思います。
GoogleのCPCについては、Efficient Frontierによるとそれ以外にも
- 自動車関連とファイナンス関係が大きくCPCがが下がった
- 小売業界も大きく下がった(17%)
- 検索エンジンの進化が、推奨クリック単価の精度を高めたせいでは?
といったコメントが元記事には書かれています。
もう1つの大きなトレンド「タブレットのパンチ力」
趣旨から離れますが、もう1つ興味深い結果が出ています。
それは、タブレットからのアクセスについて、コンバージョンレートがかなり高いということです。
デスクトップPCのCRを100とすると、
- 通常のスマートフォンは29%
- タブレットは104%
と、デスクトップより高く、スマートフォンと比べると3倍以上です。
また、その関係でタブレット向けの広告のCPCは、スマートフォンと比べると30〜40%ほど高くなっています。
一概に何かということは、ここからは言えませんが、タブレットはかなりインパクトのある端末であることは間違いないようです。
使う場所がリビングなど、生活に密着した場所であるかつ、操作しやすいことも関係あるかもしれません。
実際に使っているユーザ層の違いも含めて興味深い話だなと思います。