
今月4日に突然発表されたペンギン・アップデート2.1。1%の影響ということで、それほど変動は起きていないかなと思いきや、海外などの反応を見ていると、やはり下がったサイトというものはかなり有るようです。
ペンギン・アップデートがいったいどんなものかというと、一言でまとめれば
「バックリンク(被リンク)を、スパム的な行為や不適切な行為で作り出している、操作している」と判定したサイトの順位を大きく下落させる、Googleのアルゴリズム
のことです。
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ペンギン・アップデートはパンダ・アップデートとともに、受けた時のダメージが非常に大きいです。
そのため、管理しているサイトに、その危険がないか把握するのはとても大切なことです。なので、初代ペンギンやペンギン・アップデートVer2.0の時に、不安で、バックリンクをチェックした方も少なくないのです。
結論から言えば、このチェックを、定期的に行う事をオススメします。
一度だけ、ではなく月次のタスクなどに入れるレベルで、しくみ化することをおすすめいたします。
目次
なぜ、定期的にチェックしなければならないのか?
「今まで大丈夫だった、その後追加で怪しいことはしてないから大丈夫」あるいは「一度チェックしたから大丈夫」あるいは「うちは怪しい業者に頼んだことがないから大丈夫」…ここで大切なのが、こういった考え方は、今かなり危険だということです。
この辺りについて、G-Squared InteractiveのGlenn Gabe氏が「Penguin 2.1 Analysis | Findings from the Google Update on October 4, 2013 」という記事の中で語っています。この方は2.0の時にも調査記事を出されていました。
ペンギンで落ちた26サイトを分析して、どんな傾向があるのかを調べています。
Glenn Gabe氏によると、その理由は大きく2つあります。
- Googleの検知能力が上がり、よりサイト内の深いページまでチェックできるようになっている
- NegativeSEO(ネガティブSEO)が効果を発揮しているだろう事例が実際にある
からです。
どういう事かというと
- Googleの検知能力が上がっているため、今まで表面化しなかった怪しいバックリンクが検知され、それが原因でペンギンに引っかかる可能性がある
- 自分で意図してリンクを貼らなくとも、ネガティブSEOによって怪しいバックリンクが貼られているかもしれない
ということです。
1.Googleの検知能力が上がっている
前者は、今までのペンギンなどでは表面化しなかったが、ペンギンの進化によって把握されるケース。昔むかしに行った、今となってはグレーあるいはブラックなSEO施策があった場合、それがいずれ表面化してGoogleに把握される可能性があります。
「うちは今まで大丈夫だった」と考えていると、思わぬ過去の負の遺産が掘り出されて、ダメージを受けてしまうかもしれません。
ちなみに今回のペンギン2.1で落ちたサイトに多く見つけられた不自然リンクは以下の5津でした。
- Forumへの投稿スパム(リンクが仕込まれた記事を投稿する)
- Forumのプロフィールページにリンクを仕込む
- コメント含めnofollowがついていないブログからリンクされているサイト
- スパム的なディレクトリ
- ブログのコメント欄への書名などへのスパム(リンクを潜めて入れておく)
2.ネガティブSEOが効果を発揮しているだろう事例がある
これはとても残念というか、悲しいことでは有るのですが、ネガティブSEOが効果を発揮しているだろう、とGlenn Gabe氏は述べています。調査の結果出てきたバックリンクを見るとその傾向があったようです。
自分で何もしなくても、スパミーなバックリンクを付けられているかもしれません。自分が何もしなくても他社が仕掛けてくる可能性があるわけです。なので、定期的にネガティブSEOのアタックを受けていないかを確認すべきです。
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この2つを考えると、せめて月に一度は、バックリンクの精査を行うべきです。自衛のためにも、より詳細な自身のサイトの潔白の証明のためにも。
考え方として押さえるべき5つのポイント
では実際に、次何を行うべきか、ですが、まずは「ペンギン・アップデート」について、何件ものペンギン脱出を成し遂げているGlenn氏が述べている、押さえるべきポイントです。
具体的には
- まず、ペンギン・アップデートは「不自然なリンクを解消」しない限り、脱出することは出来ない、ということを理解すべき。例えば新規コンテンツをどれだけ追加しても、脱出することは出来ない。
- 自分のリンクプロファイル(どんなバックリンクがどれだけ貼られているか)を把握すること
- 怪しげなリンクはできる限り「削除」を試みる。否認ツールでも基本的には同じ効果を発揮するが、否認ツールを使っても、バックリンク自体は物理的に残る
- 昔調べてOKだったとしても、再度調べろ。新たに何かリンクが付いているかもしれない
- 動くなら「すぐに」「アグレッシブに」
です。最後の方はなんともですが、1〜4はとても大事です。必ず確認することをオススメします。
どうやって確認するのか、ベーシックな方法
ではどうやって確認すればいいのでしょうか。今回は一般的かつ鉄板の方法をお伝えします。
- Googleウェブマスターツールを開く、登録していない場合はまず登録と設定から。
- 「検索トラフィック」→「サイトへのリンク」でドメインの一覧が見られるので「その他のサンプルリンクをダウンロードする」で、バックリンクのリストをダウンロード
- 内容をチェックして、怪しい物があれば、「削除依頼」→「否認ツール」で対応。
- 1〜3の繰り返し
ページ単位で見ると大変な場合、リンクが多すぎる場合は、ドメイン単位で見ればいいですね。そして、削除も否認もドメイン単位で行う。削除や否認対称になるサイトは、ドメインまるごと対応しても、大方問題はないはずです(無料ブログなどの問題は有りますが)
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基本的にはこの方法、あるいは加えてバックリンクデータをSEOmozやAhrefs、MajesticSEOなどで取得して、それを使ってもいいと思います。
終わりに
Googleの取り締まりが厳しくなっていること、ネガティブSEOに対する自衛のためにも、定期的にバックリンクはチェックすべきです。
どこからどのようにリンクされているかは、自分のサイトの客観的な位置づけや意見を得るという観点でも意味があることですので、合わせて行ってはどうでしょうか。
なかなかに世知辛いですが、自衛ということが必要な時代に突入していくことは避けられないのかなと思います。
私も、昔は全然見ていなかったのですが、最近は定期タスクとしてドメインレベルでは差分チェックをするようにしています、また、Ahrefsでフレッシュなデータを拾うようにしています。
※バックリンク調査ツールで悩んだ時はこちらの記事もご覧ください。「【決定版】SEOmoz(OSE)&Ahrefs&MajesticSEO…SEO調査ツール大比較 – WEB戦略ラウンドナップ」
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photo by koyoshifumi
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