スマートフォン利用者へのWEBマーケティングは、業種業態によっては既に必須の物になりつつあります。
とは言え、今までのPCとは勝手が違い「同じようにPDCAサイクルを回そうとしてもなかなか上手くいかない」という声も少なからずうかがいます。
その原因の多くは「どうやって計測したり調査したら良いか分からない」ということにあるのかな、と思っています。
そこで今回は、PCに対してのWEBマーケティングにおいてよく使っているGoogle純正のツールの中から、モバイルマーケティングに使うと便利なものや機能を5つご紹介します。
いつも使っているツールの設定を変えるだけで、モバイル向けの情報が出てきたりするんですよ。
目次
1.ウェブマスターツール
WebMasterTool:https://www.google.com/webmasters/tools/
最近ではSEO関連、それ以外ではクロールエラーなどの察知や、インデックス状況の把握などなど、ウェブマスターにとって有用な情報をたくさん集めてくれているGoogkeのウェブマスターツール。
この中にもモバイルマーケで便利な機能がいくつかあります。
1.1.モバイルからの検索クエリ情報だけを見る
まずは、「Traffic」の中の「Search Queries」。これはそのまま見た場合PCもモバイルも全て合わせた数字が出るようになっています。
しかし、フィルターを使うとモバイルだけを抜き出した表示ができるんですね。
ここの表示を「Mobile(SmaprtPhone)」にすると、クエリがスマートフォンのみのものに変わります。
ちなみにいわゆるPCからの閲覧は「WEB」に入っています。
一緒にWeb(PC)とモバイルを比較してみることはできないので、ウィンドウを2つ並べて比較するのが分かりやすいかなと思います。
また、右上のタブをページ表示に切り替えれば同様にページごとのランディングキーワードなどが、モバイルにフィルタリングされた形で分かります。これも便利ですね(ファーストビューが適切かなどを考える材料になると思います)
恐らくですが
- そもそも流入しているキーワードが全然違う
- キーワードごとのCTRもかなり違う
- 見られているページも全然違う
という結果になると思いす。
GoogleとしてはスマートフォンとPCと、特に検索結果を変えていないのですが、かなり差が出るという所にモバイルの難しさと楽しさがあるのでは内でしょうか。
それらを解明するのにとても便利な機能が、ウェブマスターツールのこの部分ですね。
1.2.モバイルクローラがどう見ているかが分かる
Fetch as Google という機能がウェブマスターツールにはありますが、これもモバイルクローラなで試すことができます。
このように「モバイル(スマートフォン)」を選ぶと、そのクローラが動いてくれます。
これによって、ちゃんとGoogleのクローラが出し分けの処理を動かせているかなどをチェックすることができます。
後は、例えばWordPressのプラグインでスマートフォン対応を行っている場合、実際どんなコードを吐いているんだろう?のチェックですとか。
canonicalを吐いていなかったり、PC版では設定しているnoarchiveやnoindexが反映されていなかったりと、いろいろ発見しました。
2.Page Speed Insights でモバイルでの診断結果を見る
Page Speed Insights :https://developers.google.com/speed/pagespeed/insights#
Chromeの機能拡張のPageSpeedではなく、オンラインで診断をしてくれるPageSpeedInsights、便利ですよね。計測環境もある程度統一できますし。
これは、そのまま使うとPC版の診断結果がでますが、これもモバイル版に変えることが出来ます。
使い方は簡単です。普通にURLを打ち込んで診断結果を出した後、以下の画像の部分をクリックするだけです。
ここをクリックすると、モバイル版のレポートに入ります。
大きく変わると言うよりは、モバイル版に不必要なものが削られ、その上で各項目の重み付けが変わるようです。点数がかなり変わると思います。
私はPCはそれなりに及第点でしたがモバイルは57点でした。回線速度のあたりがどうも重くなっているようです。
PC版の点数がよくてもモバイルではまだまだかもしれません。ワンクリックで見られますので、ぜひチェックしてみて下さい。
3.「GET MO」サイトと「MobilePlayBook」
これはモバイル専用のツールなので、特別何かセッティングを…ということはありません。
しかしユーザビリティの観点も含めて、基本的な情報が詰まっているので押さえておいて損はありません。
最初にお客さんに提示するレポートの一部としても便利です。
→ 「Ready to Get Mo? : Mobile Your site now」
また、Googleがモバイル向けの公式ガイドブックとして出している「MobilePlayBook」これはさらにお勧めです。
残念ながらまだ英語版しか出ていません →「The Mobile Playbook」
これは、かなり興味深い内容で、これからのモバイル戦術に関するGoogleの考え方を示したものです。
Googleの意図としては
「ビジネスリーダーが今年から今後それ以降に、どのようにモバイルに対して戦略的なアプローチをしていったらいいかをわかってもらうための、様々な情報や資料」
です。
実際読んでみたところ、オススメできる内容でしたので、気になった部分を和訳して全3回の記事にしています。是非ご覧下さい。
- Google公式モバイル戦略ガイド「TheMobilePlayBook」抜粋まとめ(1/3)
- Google公式モバイル戦略ガイド「Mobile Play Book」抜粋まとめ(2/3)
- Google公式モバイル戦略ガイド「Mobile Play Book」抜粋まとめ(3/3)
最終的には「組織の動かし方」みたいなところまで踏み込んでいます。
4.Google Analytics
最後は、ベタですがGoogleAnalyticsです。これはアドバンストセグメントの話です。
GoogleAnalyticsでは、「ユーザ」の所に「モバイル」という項目があり、これを使うことで、モバイルユーザとそれ以外のユーザを比較してみることができます。
ただ、非モバイルについては、デフォルトのアドバンストセグメントにはないので、以下の様にして作る必要がありますね。
これを作って、モバイルのユーザと非モバイルのユーザを比較すると、自分のサイトに来ているユーザがどのような動きをしているのか、そしてモバイルユーザはどのような動きをしているのかが分かります。
行動はかなり違うので、ここは基本分けて見ることをお勧めします。PCユーザを見る場合でも、モバイルは除いた方がいいかなと思っています。
うちのサイトの場合、モバイルの割合が全体の40%程度と、サイトの性質を考えると妥当かな?という割合です。ただ、コンバージョンを追うと、メルマガはモバイルからの方の方が全然良く、ガイドブックはPCからばかりです。このあたりが課題だと思っています(私としては今年中に、モバイルファーストにしたいです)
そんなことも、この解析から考えられますよね。
終わりに
Google純正のツールは、ちょっとフィルタをかけたり設定を変えたりするだけでモバイル用の便利なデータを出してくれるものが、実はたくさんあるという話でした。
実際にモバイル戦略を立てるときに、私自身これらのツールのお世話になっています。
また、ここには上げませんでしたがAdwordsのキーワードツールで、モバイル限定の数字を出したり、あるいはFireFoxのFIreMobileSimulatorを使ってソースチェックをしたりと、色々なツールはありますね。情報もたくさんあります。
モバイルの世界は確かに分かりづらいですが、日々刻々と重要度が増しています。
まだスマートフォンを使っていない!という方はまずそこからですね。
iPhone5も出たことですし、会社用に入れてみてはいかがでしょうか。
今回の内容がお役に立てば幸いです。
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