米国のマーケターBrianSolisのブログから興味深い話題をピックアップです。内容は「luxuryBrand(高級ブランド)を買う富裕層はSNSをどう使っているか?」。富裕層がターゲットの場合、ちょっと事情が違うかもしれません。
元記事はこちらです。
▼Lifestyles of the Rich and Social – Brian Solis :
http://www.briansolis.com/2010/06/
lifestyles-of-the-rich-and-social/
要点をピックアップしていきますが、元々がかなり概念的な話なので、
具体的な話に落としこみながら書いていこうと思います。
私自身、ぜひご意見やご感想を頂きたい内容です。
目次
高級ブランドはSNS上で、どんなキャラクターを取ればいいか?
BrianSolis氏いわく、昔からこの質問をよくされるそうです。
それに対して氏は以下のように答えるそうです。
- ブランドとしてのイメージを損なわないように、SNSむけにキャラを作りなおす
- その際、コモディティ商品で行われるようなブランドの擬人化などを行うのは、ブランド価値を下げるのでやめた方がいい
- 擬人化するのではない形で、ブランドに息を吹き込む。例えば、このブランドを愛用している人は「どうあるべきか?」から形作る。声のトーンは?性格は?そこからどのような存在として交流していくか考える。
雲をつかむような話だなと思いました。
そこで、もう少し具体的にイメージを掴むために、記事中で挙げられているDisneyを見てみることにします。
Disneyは高級ブランドではありませんが、ブランドに息を吹き込むという意味で参考になるとBrianSolis氏は述べています。
DisneyのFacebookページ
DisneyのFacebookはこちら。
キャラクターとしてはミッキーを使っていますね。
Disneyのブランドエッセンスは、BrianSolis氏によると「Fun family entertainment」「making childhood dreams come true.」とのことです。
確かにDreamsComeTrue的な内容が多いようですが、Disneyのキャラクターのイメージが強すぎて何とも言えない印象です。
Disneyは真似できない領域にいるのかなと。なので他のものも見てみます。
次はZapposです。
ZapposのFacebookページ
BrianSolis氏によると「delivering happiness.」がブランドエッセンスのZapposです。
これは、投稿の内容を見ていると何となくHappinessが伝わってくるように思います。
幾つかピックアップすると
- Happy Friday everyone! Any special plans for the weekend?
- A loved one wants to hear from you today, give them a call!
- Today is National Pie Day! What’s your favorite kind of pie?
- Happy MLK Jr. Day! In remembrance of all the Sacrifice, Hard work, Struggle, and Accomplishments of Dr. Martin Luther King Jr.
など、Happyの文字が踊っています。
「こういう風になりたい」が大事なのでは
これを見て感じたのは、
「この情報発信者のようになりたいな」
と思わせることが大事なのでは?ということです。
- これだけHappyなことを書いているのだから、きっと中の人は毎日がHappyなんだろうな
- Zapposの製品はHappyな人が作っているんだな
- 使っていたら自分もHappyになれるんじゃないかな
- 悩んだら買ってみようかな
恐らく自覚していない部分が多いと思います。ただ、人間は自分がなりたいと思うような人間のことを真似る傾向があります。
そういう意味で、ブランドメーカーが行うべきなのは
「こういう人間になりたい」という姿をSNS上でのキャラクターとして出し
それを魅力的に見せ続けること
なのです。
富裕層はSNSを「友人とのコミュニケーション」にしかほとんど使っていない
以下のグラフをご覧ください。
Unity Marketingが調査した、所得10万ドル以上のFacebookユーザが、どのような目的でFacebookを使っているのかという調査です。
これを見ると、商品の情報を仕入れたり好きなブランドのオファーを探したりといったことを全然行なっていないことが分かります。
ほとんどが、友人との交流だったり、自分の近況を他の人と共有するといった、まさに元々の「ソーシャルメディア」として使っています。
この中でブランドがFacebookページを通じて彼らにアタッチしていくには、クーポンを出したりセール情報を出すのではダメだということが分かります。
BrianSolisはそこで、先ほどのように「このブランドが好きな人はこのようにあるべきだよ」というイメージをページでは発信して、それに共感してもらうようなやりかたをとるしかない、と述べています。
まとめ
今回はかなり抽象的な内容で、具体的な部分まで私もまだ落とし込めていません。
ただ、富裕層に対するソーシャルメディア上でのコミュニケーションは、一般的なユーザのそれとは別にして考える必要があることは間違いないと思います。
フレンドリーに接するというよりは、ブランドを体現する存在として、イメージを壊さないように振る舞う。
しかしその中で、それがセールスにつながるように、あるべき姿を通じて情報を出していく。
まさに「背中で語る」が必要なのかもしれませんね。
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