主にGoogleのアルゴリズムの進化によって、昔ながらのバックリンク獲得手法というものは、すでに効果が無くなっているかあるいは非常にリスキーになっています。
今後は、正当な形でリンクを獲得してバックリンクを構築していく、つまりは「リンクビルディング」という方向に舵を取ることが必要です。
しかし、正当な形だからといって闇雲にリンクを集めればいいというものでもありません。なぜなら、リンクビルディングは以前のようなバックリンク構築とは違い「表立って」行うものであり、人々の目につくからです。
そこで滅多なことはできないですよね。
そしてそれは言い換えれば、リンク構築自体への考え方を変えなくてはいけないということでもあります。
今回はその点についての記事です。
目次
そもそも「リンクビルディング」とは?
リンクビルディングですが、なにか新しい手法というわけではありません。
記事のオープニングでも書きましたが、
今まで裏で様々な手段で行われてきたバックリンク構築手法が、これからはリスキーになる。なので、もっと中長期的に見て安定した資産となるようなリンク資産を作っていこう。
という流れで、この「リンクビルディグ」直訳すれば「リンク構築」という言葉が使われ始めたのではないかと思います。
具体的には何をやるのか?今までとの違いは?
多くは「受動的」「能動的」の2つがあり、ざっくりとは
- 受動的:リンクされるようなサイトにしていく、コンテンツを出していく
- 能動的:リンクしてもらえる可能性を探り、アプローチしていく
の2つです。
今までとは違う部分はいろいろとありますが、
最も大きな点は「おおっぴらに」行うものだということです。
今までは、あまり表に出なかった
今までのリンク構築は、それ自体が表に出ることはほとんどありませんでした。
消費者が「バックリンクの状況を調べる」なんていうことは、基本的にはありませんでした。
リンクビルディングは表に出る
しかし、「リンクされやすいサイトにする」ことを目指す「リンクビルディグ」。これのメインはコンテンツ戦略です(コンテンツ戦略関連記事)
コンテンツ戦略は、表に出ます。コンテンツを作って、それを見た人が、これいいなと思ったらそこにリンクしたりSNSで言及を行なっていく。その中で自然とSBMなども含めてバックリンクが形成されていく。
これがコンテンツ戦略の基本的なやり方の1つですが、これはおもいっきり表に出るものです。
なので、策を行う会社のブランドイメージを守って行われなければなりません。
例えば、極端な例をあげれば
- リンクが集まりやすいだろうと思って、ひたすらまとめページを作っている証券会社
- リンクを集めるためにひたすら関係のないテーマについてのインフォグラフィックを作っているレストラン
どちらも、おかしいですよね。
一貫性のないマーケティングを行うことはとてもリスキーです。イメージがとても大切だからです。
リンク構築に対する考え方を変えなくてはいけない
マーケティングにたずさわる人は、今までのような縁の下の力持ち的に行われていたリンク策から、「リンクビルディング」という言葉が象徴するような、これからのリンク構築策にシフトする必要があります。(関連:ペンギンアップデート後のリンクビルディング)
そしたそうやってシフトしていくと、そもそもリンクというものに対しての考え方が変わるのではないかと思います。
SearchEngineWatchの記事に以下の言葉があります、これが端的に表しています。
The competent B2B internet marketer realizes that the link building process draws many parallels to the lead nurturing process.
(優れたB2Bマーケターは、リンクを構築するプロセスには、見込み客育成のプロセスと似通っている部分が沢山あることに気づいている)
また、以下の文章も印象的です。
B2B search engine marketers should be able to find opportunities to acquire links through a range of B2B marketing initiatives
(B2Bの検索エンジンマーケターは、独創力を駆使してリンクを獲得できる機会を見つけてくるべきだ)
出展は、SearchEngineWatchから「B2B Marketers: Are You Buying Links or Building Links?」です。
もともとは、よいSEOファームを探すポイントについて書かれた記事でしたが、リンクビルディングに対する考え方の部分がとても興味深かったのでご紹介しました。
マーケティング活動の一部と捉える
では、どう考えるべきかというと、
リンク構築という作業をSEOの文脈でのみ見るのではなく、集客し後につなげるという観点で
- 見込み客に変わるようなユーザをたくさん呼んでくることができるリンク群を構築する
- 会社の評判やブランドなどを傷つけないように注意する(むしろそのブランドをより強固にできるものが好ましい)
- 見込み客育成につながりやすいような、リンク群を構築する
といった、マーケティング活動の一端であり一番はじめの一歩として、捉えることがおすすめです。
今までも同じような発想はありましたが、どちらかというと
「裏でリンク構築をして特定のキーワードで特定のページを上位表示できるようにして、その結果見込み客候補を集客する」
という流れだったのではと思います。
しかしその「裏でリンク構築」の部分がどんどん難しくリスキーになっているので、そこに工数を割くのではなく
マーケティング活動の一環としてリンクビルディングを行う、そしてそのリンクから集客し、そしてそのまま見込み客育成につなげる
という流れにするということですね。
具体的には
具体的には例えばどうするのかというと、リンクビルディングの基本的な手段「コンテンツ戦略」を使い
- 自社の売り物の「最終的な買い手」が興味を持ち、しかもブランドイメージが上がるようなコンテンツを作り、周知する
- 自社のブランドイメージ、あるいは自社への好奇心を向上させるようなコンテンツを供給する
といった目的で、B2Bなら「ホワイトペーパー」「何かのテンプレート」「インタビュー」など、B2Cだといろいろありますが、例えば「自社サービスあるいは製品について、その選び方や使い方などの、お役立ちコンテンツ」が最も作りやすいかもしれません。
ドーナツ屋さんなら、どんなドーナツにはどんな飲み物が合うのか、ドーナツを使った簡単な一手間おやつの作り方、ドーナツの歴史など、いろいろありますよね。
そしてそのコンテンツは、必ずその後の「見込み客育成(曰くリードナーチャリング)」などと繋がっていなければいけません。
ドーナツ屋の例なら、「このドーナツにはこの飲み物が合います」と言うコンテンツを作っているにも関わらず、そのドーナツは扱っていない、あるいは通販ができないのなら、意味がありませんよね。
そのようなイメージです。
終わりに
SEOのため、と思ってリンク構築をしようと思うと、このような考え方は面倒で手間がかかるものに映るかもしれません。
しかし、SEOのためにリンク構築を行いその結果どこかのサイトの順位が上がり…というステップに比べればシンプルです。
SEOという観点だけではなく、マーケティングという1つ上の視点から見れば、ビジネスとしての効率はいいのです。
売り手と買い手の距離が近いのでソーシャルにも向いています。
また、Googleもしっかりしたコンテンツを望んでいますので、一旦作れば長い目で見ても保つ「資産」となります。
そこも重要なポイントです。
ご参考になれば幸いです。
Photo by katypang
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