
前回の続き記事です。コンテンツは中身も大事ですが、それを伝えるための「形態」も大事ですよという内容でした。
未読の方はまずは、前回の記事をご覧ください。
【第1回】適切な表現方法を選ぶことがキラーコンテンツ作成の第一歩。押さえるべき24パターンとは?
また、動画とウェビナー、オンラインスライド、ゲストブロギングについては、第2回の記事をご覧下さい。
【第2回】キラーコンテンツを作る時、押さえておくべき24種類のコンテンツ種類(ウェビナー・スライド・ゲストブロギング)
その上で今回は前回に続き、他のコンテンツ形態の
- 概要
- 強い所
- 注意点
を、あくまで経験論でまとめていきます。
物によっては、もしかしたら偏った内容になっているかもしれません。ご容赦下さい。
今回は「調査レポート」「インフォグラフィック」「ブランデッド・コンテンツ・ツール」です。
この3つは、使い方を間違えなければ、マグネット・コンテンツにもなりうる強力なコンテンツ形態です。
目次
7.調査レポート
概要
調査レポートはつまり自身が調査を行って、それをまとめてコンテンツにしたものです。他の情報によるもの(二次情報)ではないというところが特徴です。うまく出すことができれば、様々なところから参照され続ける可能性を秘めたものです。
海外だとeMarketerなどが、うまくやっている印象です。
強い所・使い所
調査レポートの強いところは「定量的な情報の、一次情報源となれる」ことにあります。
ネットの世界では、定量的な一次情報というのは重宝されます。なぜなら大半の情報は
- 経験などに基づく、感覚的・定性的な一次情報(体験記、個人の感想など)
- 一次情報をもとにした2次情報(他の人物や出来事、ニュースの内容を元にしていたり、まとめ記事だったり)
だからです。
一次情報は、独占的な情報ですし、きちんとニーズに合わせて作ればその情報を元にした二次情報記事がたくさん作られたり、あるいは一次情報だということで、恒常的にアクセスが集まる、参照される可能性も高いです。
注意点
きちんとニーズを捉えないと、誰も興味を持ってくれません。興味を持ってくれないことには一次情報だろうが二次情報だろうが意味がありません。
また、例えばアンケート調査などを行ってその結果を定期的に発表する、といったケースの場合は「統計学」に基づいて、問題の無いように作ることをおすすめします。そのために、調査する母集団はできるだけ大きく取ることをお勧めします。でないと、そこでツッコミを入れられ、コンテンツ自体の信頼性が疑われることになってしまいます。
8.インフォグラフィック
概要
インフォグラフィックは、あっという間にネット上に広がりました。元々は「難しい情報をグラフィックにして、簡単に分かりやすく伝える」ことを狙った画像のことです。例えばNewtonなどの挿絵、といったらイメージがつかみやすいかもしれません。
例えばこの記事で紹介しているMozの物は、良いサンプルではと思います。
▶インバウンドマーケティングとは?把握するための1枚のインフォグラフィック – WEB戦略ラウンドナップ
強い所・使い所
インフォグラフィックは、興味をひきやすいです。これまで文字中心だったインターネット上のコンテンツ。そこに殴りこんできたようなものです。画像というのは、うまく作れば、複雑なことも直感的に表現できる素晴らしいコンテンツ形態です。
人間、眼から得られる情報は大きい。そう考えると、視覚にフォーカスしたインフォグラフィックは、とても有用です。特に、情報が飽和しているネット上では、素早く咀嚼できるコンテンツは非常に好まれます。
インフォグラフィックに限らずとも、画像はそういった意図で、様々に使うべきです。
注意点
どんな魅力的なコンテンツ形態であろうと、そもそもの情報自体が「魅力的ではない」のなら、意味がありません。
「魅力のない情報」に色を付ける、装飾するためにインフォグラフィックを使うとしたら、それは一種の騙し行為。
また、画像にすればいいというものでもありません。「相手にスッと情報を取り入れてもらうためには今回はインフォグラフィックがベストだな」と考えた上で、使うようにしないと、ただの粗製乱造になってしまいます。
まとめると
- インフォグラフィックにすべき内容なのかきちんと考えて、インフォグラフィックがベストの時にだけ使う
- 元々の情報に色を付けてはいけない、ブーストしてはいけない、元々の情報を「食べやすくする」ために使う
ことを押さえておくといいのではと思います。
後は、やはりグラフィックスなので綺麗さですね…、適当にPowerPointなどで作ると、ただの図表と思われてしまったりします。そこは自分で作るのが難しければ専門家へ。
9.ブランデッド・コンテンツ・ツール(お役立ちツール)
概要
ターゲットとするユーザが「便利だな」と思ってくれるようなツールを開発し、ホームページ上で提供することです。広い意味では、ダウンロード型のものも含まれるかもしれません(マクロ付きエクセルなど)
強い所・使い所
日常的に使ってくれるツールを作ることができれば、単純にターゲットユーザへの接触頻度を上げることができます。
従いまして
- ツールの中にプロモーションエリアを設け、興味喚起する
- ツールをペラページにせずにサイトの中の1ページとして作ることで、自然とサービスに関心を持ってもらう
- その分野に関して、便利サイトとしてのオーソリティを得ることができる
などの効果が期待できます。
例えば当事務所の場合はこのへんがそれに当たります。
- SEO-Tool : Yahoo/Google 検索結果(SERP) 表示最適化ツール
- 【無料ツール】類似コンテンツ発見の目安に使える「レーベンシュタイン距離」計算ツール
- 【ツール】潜在客の悩みチェッカー
細かい数字は言えまえんが、定期的にアクセスが有り、しかも一定の割合で他のページも見てくれています。バックリンクもあります(あまり気にしてないので、どのくらいかは未確認)
注意点
当然ですが、開発工数がかかります。また、運用の手間があります。何かのAPIなどを使っている場合には、そのツールがブレイクした時にAPI制限に引っかかって、殆どの人が使えないなんていう状態に陥る可能性があります。
そうなった時にどう対処するのかは事前に決めておくといいですね(皮算用ですが)
シンプルなツールならあるほど「コピー」されて、他の人が似たようなものを作られるリスクが有ります。とは言え、何らかの法律で守らない限り、避けるのは難しいです。ほんとうに大事にしたいなら、リリース前にその辺りを押さえておくことをお勧めします。
良いツールだからといって、年に一度しか使われないようなツールでは意味がありません。そのツールを作る目的などをマーケティング的にきちんと押さえて、それを達成するために設計する、そんな流れが必要です。
終わりに
気がつけば全4〜5回のペースになりそうです。とは言え、コンテンツ作成のヒントとして大事なことではと思い、他のトピックスを放置して書いております。
キラーとなるようなコンテンツは、テクニックもたくさんありますが、いかに相手のニーズを読むかにかかっています。
お客さんのニーズに敏感になって、それに対して、どうにかいいものが作れないか。そんな流れで考えてみてはいかがでしょうか。
前回・前々回の記事もご覧ください。
【第1回】適切な表現方法を選ぶことがキラーコンテンツ作成の第一歩。押さえるべき24パターンとは?
【第2回】キラーコンテンツを作る時、押さえておくべき24種類のコンテンツ種類(ウェビナー・スライド・ゲストブロギング)
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