商売に役立つコンテンツを作るために、キープしておきたいポイントについて、先週前編をお送りしました。まだご覧になっていない方はまずこちらをご覧ください。「【前編】商売に役立つコンテンツ作成における必須の7項目 – Web戦略ラウンドナップ」
今回はその続き、後半です。
前回は
- 着実にやり続けること(期待するペースに沿う)
- ベストな人材が必要だと認識し、雇うこと
- 常にそもそもの目的を意識し続けること
の3点をご紹介しました。今回は残りの4つです。
具体的には以下です。
- 良い物をたくさんチェックすること
- 革新を追い求めるな、価値が有ることを追い求めよ
- 常に最高のコンテンツを作ることを第一に、それによって発生する埋没費用について考え過ぎないこと
- たくさんの成果を追い求めないこと、目的を絞ること
今回も引用マークアップしている部分と見出し以外は当ブログのコメントです。
元記事もぜひご覧ください。
→7 Surefire Ways to Get More Impact From Your Content Marketing :
http://contentmarketinginstitute.com/2015/08/more-impact-content-marketing/
※コンテンツ作成に関しては、一部のノウハウを「【保存版】戦略的WEBコンテンツ制作・作成術(コンテンツ・マーケティング) 」に載せているので、よろしければご覧ください。40記事くらいあります。
目次
具体的な7つのポイント(後半)
4.良い物をたくさんチェックしろ
うまくやっているところの真似をする、というのは、きちんと考えて行わないとリスキーな側面もあります。
メディアに大きく扱われるようなものについては、業界とコネクションがあり、とりあげられるようなことを行えるリソースがあり、品質の高いコンテンツを実際に世に送り出せるような企業が行っている事例が多いです。
そういったものは、一般的な記事からは見えてこないような裏側にある様々な努力や検証、ノウハウなどの存在があってはじめて実現していることが多いため、外から見える一部を真似するだけだとうまくいかないケースが多いですね。
しかし、そういった前提を理解した上で「成功事例」を見ることは、価値があります。どんな世界でも「良い物をたくさん見る」ことが、自分の中の感性をブラッシュアップさせることに繋がると言われます。芸術でもビジネスモデルでもそうです(コピーするということではなく)。また、たくさんのものを見ることでパターンの引き出しが増えます。引き出しは掛け算できるので、増えるとどんどん加速度的に増えます。
元記事では、筆者が「これは効果的だな」と感じたコンテンツの種類を8つ提示していますが、一般的なものなので割愛します(コンテンツシンジケーションやインフォグラフィックスやUGCなど)
5.革新を追い求めるな、価値が有ることを追い求めよ
これは元記事から転載します(やや意訳)
もっともっと他と違うことを…と追い求めていると、マーケターは時折足を踏み外すことがあります。大きな事件があった時、それを自らの利益のために利用するなどです。しかし、それが、例えばセレブの死であったり、大変な自然災害であったり、文化的な問題などの話題なら、それらは痛ましいものなので、結果としてそのニュースに頼ったマーケティング活動をすると、企業は品位を落とし、うんざりされてしまいます。
特に集客を考える時に、人々が飛びつきやすいネタを取り扱ってしまいたくなる、そんな欲望はどうしても発生すると思います。
しかしそこで一歩踏みとどまって「我々が行うべきは何なのか?」を考えることが重要だと、元記事では述べられています。
つまりは
賞賛に値するものというのは、消費者の求めていることを聞き、それを提供することです。価値を与えることに焦点を当てれば、価値が返ってくるのです。
ということです。
コンテンツを活用して集客しようと考える時に、このことは重要です。意図的にやるという戦術ももちろんあると思います。その意図で行うなら、それは良いと思いますが、ゴシップ系でなくても、ニュース系のネタはそういった目線で見られがちなことは、押さえておくべきかなと思います。
6.常に最高のコンテンツを作ることを第一に。
それによって発生する埋没費用について考え過ぎないこと
何かを始めると、意味が無いかもしれないと感じても「これは行い続けていないと機会損失をするのではないか」「今まで頑張ってやってきたのだからやめてしまったら、今までの費用が無駄になる」と思い、なかなか止められないということはないでしょうか。
しかし、コンテンツの世界は際限のない世界です。コンテンツを提供できる場所は山のようにあります。コンテンツ自体も作ろうと思えば、ある程度際限なく作ることが出来ます。
しかし、逆にリソースがなければコンテンツは良い物を作ることはできません。
無理に大量生産しようとすれば、それはただの低品質なコンテンツになってしまいます。
この点について、筆者は以下のように述べています。
もし、すべてのソーシャルアカウントを管理するための人材や社員がいるのなら、全てのブログに載せ、すべてのフォーラムにコメントし、すべてのプロフィールを管理して、目標に向かって進んでください。
しかしながら、場所が多すぎて良い仕事ができないのなら、やめることです。素晴らしいコンテンツが高い契約率をあげられるような、一つか二つのチャネルを選んで、それらに集中することです。
これは身につまされる物があります。
私自身、基本的にすべてのコンテンツを私自身で作っている関係で、インプットの量や質、取れる時間の関係で過去何度も「これは無理やり出したなぁ」と思えるものを作り出してきてしまいました。
そして確かに、そういったものは、大して効果を産まないことが多いです。また、後でメンテナンスするコストが逆に掛かってしまいます。なぜメンテナンスするコストが必要かというと、後で見なおすと明らかにおかしいことが分かるからです。品質が低いことが分かるからです。
コンテンツはひとり歩きしますから、そうなったら「修正する」か「消す」かどちらかしかありません。(どちらの選択肢も取ったことが有ります。)
例えばPodcastは今やっているものの前に、別のものをやっていましたが、文字起こしを除いて音声はiTunesStoreから消しました。また、ウェブ解析入門や動画マーケティング入門は、3度以上修正を入れています。
他にも思い切ってWebの世界から抹殺したものも結構あります。その時は悩みますが、結果的にはオーライだと思っています。メンテナンスできないので…。
7.たくさんの成果を追い求めないこと、目的を絞ること
これは元記事を引用します。
「The One Thing」の著者のGary Kellerは、「より効果を得たいなら、より多くのことをするのではなく、より少ないことをする必要がある」と書いています。優先順位をつけ、最も効果が出ることに集中しろということです。
例えば、あなたのビジネスの目的が、より多くのコンサルティングの仕事を売ることだとしましょう。ほとんどの見込み客は、メールマガジンのリストから来ていることがわかっています。
それならば、目標は、メールリストへの登録を増やすことです。
Facebook戦略や、ツイッター戦略や、Google+戦略、Reddit戦略、ピンタレスト戦略、LinkedInコンテンツ戦略、ゲストポスティング戦略などなどに無駄な時間を費やす代わりに、1つのことに注力するのです。それはもちろん、メールマガジンの登録者数を増やすことです。
今ここからあなたがすべきことは、その一つのことに焦点をあわせることです。他のことはすべて捨ててください。一点に集中するのです。
これは簡単なようで難しい話です。まず自分の商品やサービスを売る際に最も効率のよいチャネルや経路がどこなのかを、ウェブ解析によって把握している必要があります。これは、それなりのデータやA/Bテストなどを行わないと仮説すら出てこないもので、つまりはまず自分のビジネスの把握をしようよという、大前提が有ります。
そして、それを把握した上で、最も効率が良い所にまずは注力し、そこからのセールスフローを確実に作ることにひたすら力を注ぐ。様々なことに手を出すのではなく、そこに一点集中する。それを筆者は勧めています。
今は様々なメディアやチャネルがあるため、ひと通り手を出して浅く広くでもいいから成果を得ようとしがちです。しかし、片手間にやっていることというのは、意外と情報の受け手には伝わるものです。
自分のセールスの道筋を把握し、その上で自社のリソースや限界CPAを考えたものに注力することが重要です。
終わりに
前回の「【前編】商売に役立つコンテンツ作成における必須の7項目 – WEB戦略ラウンドナップ 」に引き続き、考えさせられる元記事だったなと思います。是非元記事も皆さんご覧ください。
コンテンツは、いくらでも自分だけで作り出せる故に、それが良いのか悪いのか、何をどれだけ作ればいいのかなどに解答がありません。それ故にきちんと、自分自身でチェックできるような仕組みを作っておくことが重要です。
それは解析ツールの設定かも知れませんし、仮想顧客にチェックしてもらうことかもしれません。
むやみに、○○○ページを半年で作る!という数を目標としないように、常に頭の中にこういったことは置いておかなければならないなと、私も改めて感じました。手段と目的の混交です。
…
この記事が皆さんのコンテンツ作成のお役に立てば幸いです。
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