インターネットの普及によって、現在情報量が爆発的に増大していますね。
いかにその情報をうまく取捨選択し、玉石混淆の中から玉だけを拾っていけるかが大きな鍵となります。
一見役に立たないように見える情報でも、その量を増やしてマクロよりの視点から眺めることで有意な情報となることも少なくありませんよね。
そのため、情報を活用するためのツールを使いこなせるかどうかが、ビジネスを大きく左右します。
WEBでの商売においても、実際のリアルでの商売においても、この情報を活用していけるかどうかが、他社に差をつけられるか否かの大きなポイントになっているのが、今のビジネスです。
そこで、SEOmozのRandfish氏が紹介している「最近ローンチしたWEBマーケティング関連のサービス」の記事をご紹介します。かなり面白いツールの情報が詰まっています。Rand氏に多謝です(^-^
該当記事はこちら。「SEOmoz | 6 New Tools Every SEO Should Check Out」
1.Ontolo:相互リンク依頼先を効率よく探すツール
他のサイトからリンクを張ってもらうことは、サイトの価値を高め、平たく言えば検索結果での順位アップに繋がります。
そのために今までは、草の根ディレクトリサイトへの機械的登録からはじまり、コメントスパム、そしていわゆる「サクラ」的な自作自演サイトを作成してのリンク提供サービスや、個人ブログへの報酬付きのリンク付き記事依頼サービスなど、スパムと判定されてもおかしくはない「グレー」なサービスに需要がありました。
しかし、Googleを筆頭とする検索エンジンの進化によって、そういった「不自然」なリンクは見分けることができるようになってきています。
また、リンクも「数」ではなく「質」が重視される、Googleが裏で持っていると言われるTrustRankが重要視されてきています。
検索エンジンの、外部リンクに対する解像度と考え方が変わってきています。
そこで、再び脚光を浴びつつあるのが人力で行う「相互リンク」です。
それを支援してくれるのが、この「Ontolo」です。
これは、ある特定のキーワードに対して、様々な要素を勘案しながら、相互リンクを依頼すると効果が高いサイトをリストアップしてくれるサービスです。
ツール自体の動きは以下の動画をご覧下さい。※サインアップしたのですがツールが上手く動かず日本語が通るかは不明
Ontolo Link Building Toolset Demo from Ontolo on Vimeo.
このツールでは
- あるキーワードがタイトルに含まれているかどうか、ドメイントップページのテキストに含まれているかどうか
- そのサイトの信頼度(TrustRank)がどれくらいあるか(※GoogleはTrustRankを表に明らかにしていないので、SEOmozの「MozTrust」を使っています
- ドメインの種類は何か
などを調べることが出来ます。
なぜその情報が大事か
検索エンジンは関連性のあるサイトからのリンクを高く評価する、また、信頼度の高いサイトからのリンクは高く評価するので、このような情報を指標にしています。
前者は大ざっぱには「タイトルタグや本文中に該当キーワードが入っているかどうか」後者は裏で持っているTrustRankがいかなるものかです。
Ontoloを使うことで、それらを考慮した上で、どのサイトからリンクをもらうと効果が高いかを知ることが出来ます。
これはかなりの労力の削減ですよね…(^-^;
これまではおおざっぱにサイトのテーマを見て、順位が高くリンクをしてくれそうなところに片っ端から依頼をするという状態だったと思います(私はそうでした)。なぜなら、調べるくらいならメールを出してしまった方が速いからです。
しかしその裏で、きちんと調べていれば見つかったはずの「効果の高いサイト」を見つけることができない状態でした。
それがこのツールでは簡単にできます。ありがたい。
連絡先のあるなしも調べられる
とは言え、そういったサイトが見つかっても、リンクをしてもらうためには連絡を取らなくてはいけません。しかし、全てのサイトが連絡先を公表しているとは限りません。
そこで、Ontoloは
- E-mailを記載している場合はそのE-mailを
- Twitterのアカウントが乗っていればそのアカウント名を
- Facebookのアカウントが載っていればそのアカウント名を
といった形で、連絡の取れるサイトかどうかも一緒に調べることができます。これで「いいな!」と思ったけど連絡先がどこにも載っていない…という事態を避けることが出来ます(もちろん、それで連絡が付けられるかどうかは別問題ですが)
大まかな利用の流れ
まだ実際に使えていないので、想像なのですが以下のような流れで使うといいかと思います。
- 自分のサイトを上位表示させたいキーワードをいくつかリストアップする
- そのキーワードでOntoloで調べてみる。
- 良さそうなサイトがたくさんリストアップされれば、そのキーワードで続けて絞り込みに入るが、そうでなければ別のキーワードを考える。
- キーワードを、まずは「.govや.edu」など官公庁系のトラストの高いサイトで絞り込む。
候補が見つかれば、連絡先があろうと無かろうとキープ(問合せフォームなどがある場合もあるので) - 続いて、ドメインでの絞り込みはやめ、連絡先のあるところを絞りこむ。
- そこのリストに対して、MozTrustとrelevancy(タイトルタグなどに入っているかなど)の高さと、割ける時間を考慮して順番にアプローチをかけていく
しかし、書いていて本当に楽にしていくれるツールだなと思います。
今まではここまで出来るツールは恐らくありませんでした。相互リンク支援ツールというのは、
- メールの文面を登録しておく(依頼時、完了時、お断り時)
- アプローチ先メールアドレスなどを管理しておく
- メールを送り、一定時間返信がないと再度送るなどの進捗管理をする
- 場合によっては相互リンクページをシステム側で管理して自動化する
という、アプローチ先を探してきた後の管理ツールがほとんどでした。
画期的だなと思います。
ちなみにOntolo二はそれ以外にも、バックリンクのモニタリングや競合調査などたくさんの機能があります。
無料プランもあるので、英語ですがぜひ使ってみて下さい。
2.SEO Gadget’s Keyword Research Beta
続いて、「SEO Gadget’s Keyword Research Beta」です。これは
- あるキーワードの月間検索数
- そのキーワードでのサイトへのアクセス数
- そのキーワードでの検索順位
を調べることで、検索エンジンからの流入を改善するデータを得ることが出来ます。
SEOは上位表示すればいいというものではありません。上位表示はあくまで手段、というか課程であって、本当に実現したいのは「サイトへの検索結果からの送客」です。
1位になっているのに、全然クリックしてもらえなければ意味がありません。しかし、そういったことは少なからずあるんですね。そのキーワードで検索した人の心理に全くあっていないページが一番上にあっても、誰もクリックしません。
そういったズレを把握するために、先ほどの3つの要素
- あるキーワードの月間検索数
- そのキーワードでのサイトへのアクセス数
- そのキーワードでの検索順位
を元に指標をつくることはとても有用です。
ちなみに、今までですと、検索順位チェックツールGRCに、同じ会社のアクセス解析SWCを組み合わせることで、同様の調査を行うことができました。
この「SEO Gadget’s Keyword Research Beta」が優れているのは、きれいにビジュアル化してくれることです。
ビジュアル化してくれるというのは、見た目だけの問題ではなくとても大事なことです。
なぜなら、往々にしてキーワードは膨大なので、把握するために数字とにらめっこすることが、とても大変な作業だから。
リソースには限りがあるので、実際に対処できる数は限られてきます。なのでできるだけ大きなものをつぶしたい。
そんな時にビジュアル化してくれるとくれないとでは、その把握の速さに大きな差が出ます。
適切に作られたビジュアルはとても有用です。インフォグラフィックがはやっているのもそのためですよね。
終わりに
元記事ではこれ以外にも3つのサイトが紹介されています。興味のある方は是非ご覧下さい。
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